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消費税

工務部 杉崎部長

消費税の歴史が始まって33年。

1989年から3パーセントで始まった消費税は今や10パーセントとなりました。

消費税が運用される前日、何かを急いで買いに行った記憶があります。ファミコンのカセットだったか?

 

来年10月よりまた消費税の仕組みが変わります。

一般消費者は今までと変わりありません。対象は年間売上1千万以下の免税事業者です。

インボイス制度という仕組みが始まります。商売柄免税事業者を相手にしているケースがあるので

少しこの制度について調べてみました。その中で益税という言葉を初めて耳にしました。

私自身よく理解していなかったので消費税についても少し調べました。

消費税の仕組みを簡単に説明します。

 

消費税を国に納めるのは事業者です。我々消費者は事業者に消費税を払い、その事業者が国に一括で納める

方法で、これをバトンリレー方式と呼ぶようです。

 

例えばBさんがAという事業者から物を税込み三千三百円で購入。消費税は三百円です。

A事業者はその商品を千円で仕入れていました。仕入れた金額は税込み千百円です。消費税は百円です。

ここで消費税の差額が生まれます。

百円の消費税で仕入れたものを売って三百円の消費税を手にしました。この差額二百円をA事業者は

消費税として国に納めます。これが本則課税という消費税の仕組みです。文章だとわかりにくくてすいません。

 

ところが、この差額分を納めなくていい人が存在します。免税事業者といいます。年間売り上げが1千万以下の

事業者は納める義務がありません。この消費税の差額分を益税(えきぜい)といいます。

字のごとく事業者の利益となっているのです。1千万以下の事業者は消費税を納めなくていいことは何となく分かっていましたが

当然買ったほうは消費税を請求され、しかも買った相手が免税事業者かどうかなんて知るはずもありません。

非常に不平等さを感じます。なぜこのようなことがまかり通っているのか、消費税の歴史を調べました。

 

消費税導入はさかのぼること33年前。1989年竹下内閣の時に導入されました。

消費税導入のきっかけは、高度成長期が終わり高齢者が増え現役世代からの税収だけでは立ちいかなくなるとわかり

国が現役世代以外からも取れる税金を考えた結果、広く薄く取れる消費税に行きつきました。

当然導入に国民や事業者は大反対、困った国は事業者に対し緩和措置として二つ(飴玉)用意しました。

一つは免税事業者の設定。当時年間売り上げ三千万以下の事業者を免税としました。当然消費税を納めない分は

益税です。大半の売り上げ三千万以下の業者はうまみがあるので大賛成となったようです。

もう一つは計算が非常に手間がかかるという難点。これを帳簿によって消費税を判断するという策でした。

本来であれば請求書をもって消費税の計算をするわけですが改ざんもできてしまう帳簿で良しとしました。

 

消費税導入のために用意した飴玉の回収に34年かかりました。

消費税スタート1989年

3から5パーセントへ増税1997年

免税事業者を3000万から1000万へ縮小2004年

5から8パーセントへ増税2014年

8から10パーセントへ増税2019年

インボイス制度導入2023年(免税事業者の事実上撤廃)

これにより免税事業者の請求方法が国が認めた請求書(適格請求書)で請求しなくてはならなくなり

売上1千万以下の事業者も納税の義務が発生します。

国の本心は免税事業者に対し、

「今までおいしい思いしてきたでしょ、もうこれからはきっちり納税してもらいますよ、」

という事らしいです。

 

制度の開始は2023年10月からですが3月までにインボイス制度に

登録するかしないかの判断が迫られています。しない事業者はどうなるのでしょうか?

一消費者とすれば益税という不平等な仕組みを撤廃し、しっかりと納税していただくのがよろしいかと思います。

長々と失礼しました。

 

 

 

 

 

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