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和室を歩くとき。「畳の縁や敷居を踏まないように」と教えられたことはありませんか。
何故踏んではいけないのか、いくつかの理由を紹介しましょう。
畳の縁は、その家の格式を示し、家紋を入れることもあります。
それを踏むことは、ご先祖さまや家人の顔を踏むことにつながり、失礼なことになります。
また、忍びの物が床下に忍び込み、畳の隙間から刀や槍で刺す、という時代がありました。
隙間から漏れる光で、自分の居場所を知られることを避ける風習が、和室のマナーとして現在に残っています。
さらには、敷居を踏むとすり減り、畳の縁も踏めば傷んでしまいます。
家を大切にする気持ちの現われとして、敷居や縁を踏まないようにといわれます。
こうした由来には、諸説がありますが、踏んではいけない理由を知ると、自然と敷居や縁を避けることができるでしょう。
幼い頃、祖父母から聞いたような、迷信のような事柄にも、相手を思いやる気持ちや物への心遣いが息づいているものです。
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